吾日三省吾身

それは中国の古典《論語》の中の言葉です。日本語に訳すと「吾は日に三たび吾が身を省みる」。意味は、「私は1日に3回我が身を振り返る」ということです。

《論語》原文の3回振り返る内容は「為人謀而忠乎、与朋友交言而不信乎、伝不習乎」の3つですが、それぞれ個人の振り返りの内容も角度も違うんでしょう。私の場合は、客観的に自分にフィードバックし、次に軌道修正みたいな感じでやっています。それを手帳に書くことがナイトルーティーンとして(ほぼ)毎晩続けています。

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小学生の時に習った《論語》の教えですが、それを習ってからすぐにできた習慣ではありませんよ。大人になってからできた習慣が、たまたま、あれ、そう言えば《論語》の中、曾子(孔子の弟子)も同じようなことをやっていたんだね(笑)やはり数千年前の賢者に敬意を持ちます。

自分をコントロール

問題が発生する時にどういう言動を取りますか。問題が様々なシチュエーションに起こりますが、ここでは人間関係(←今週のテーマ)の問題を例として話しましょう。

一番早くて簡単なのは、外部(他人・環境)のせいにして逃げる。二番目簡単な言動は、第三者に愚痴を言う。

一番の「現実逃避」と、二番の「愚痴を言う」のは多少ストレス解消にはなると思いますが、問題解決には全く役に立ちません。では、どうしたらいいでしょう。

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まずは、感情的にならず、「I am responsible.」(私は責任がある。)—-この言葉を自分に聞かせながら、冷静に問題の発生原因を客観的に分析する。

「現状把握→原因分析→改善立案」、これはビジネスシーンによく使うテクニックですが、人間関係の問題にも同じように適用できます。自分のコントロールできる部分はあるか。自分のコントロールできる部分をどうやって改善するか。そして具体的な言動に移す=MOVE ON。

完璧な人間なんて居ません。私も逃げたり愚痴を言ったりしたことがあります。でも、相手のせいにして責め合いしたり逃げるばかりじゃ、問題は放置したまま、関係は止まるか悪化しちゃいます。自分も得るものがありませんし、不満不平のモヤモヤが溜まってしまいます。自分の「コントロールできる部分」にフォーカスするのは改善の第一歩になります。

これはすべての人間関係問題の対処に使える方法です。

もちろん対処する努力の前提は、あなたはその相手との関係を気になるか・維持したいかどうかですね。放棄する選択肢もありますよ。—それは続編にしときます。

落ち込む時間 – with Aroma

人間関係のあれこれを書いているけど、私だって人間関係の悩みもありますよ。落ち込む時間だってあります。

落ち込む時に私流の回復術はいろいろありますが、トップ3は、アロマテラピー、音楽、読書の3つです。しかも順番的に、「アロマテラピーで心を回復させ」→「音楽で傷を癒やし」→「読書でマインドリセット」です。

アロマは秒速で情動脳に到達し働き始めるので、イライラや落ち込む時に一番速く慰めてくれます。落ち込む時に使えるアロマエッセンシャルオイルはいくつかありますので、今後も少しずつ紹介していきますが、今日の主役は私の一番お好み—–ジャスミンにします。

ジャスミンは「心の奥深いある芯を静め、歓喜をもたらす甘い香り」の、モクセイ科の花から抽出される精油です。ちなみに私はモクセイ科の精油が全部好きです。

高い鎮静作用が緊張をほぐし、リラックスをもたらすと同時に、心を支えてくれます。特に人間関係が原因で落ち込んでいる時、気持ちを立て直すことができないなどの苦しい時に使ってみましょう。

東洋では何世紀も渡って医薬品や香料としてその高い価値を認められてきたジャスミン。インドでは「夜の女王」と呼ばれています。ジャスミンのすさまじい作用はもちろん落ち込む時に使うだけではありません。今回は落ち込む時間のテーマなので、紹介はここまでにしますね。

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アロマのジャスミンとは関係ないですが、ディスニー映画の「アラジン」の美しく賢い王女ジャスミンも大好きなキャラクターです。数年前に流行っていた実写版映画「アラジン」の主題歌「Speechless」という歌に再びハマって、最近毎晩お風呂で熱唱中(笑)。ほらこの歌詞、ストラス発散に最適でしょう!

Try to lock me in this cage
I won’t just lay me down and die
I will take these broken wings
And watch me burn across the sky

あ、話題を戻します。実はアロマのジャスミン愛をどうしても伝えたかった。

Connection ~繋がり~

又々人間関係の話題ですが、今回は幸福度の角度からお話します。

幸福度が上がるか下がるかは、人間関係が一つのキーポイントになります。メンタル面のWell-Being (健康で幸せ)に大いに影響を与えちゃう人間関係の話題を、ブログの中で様々な観点から述べていきます。

さて、今日は「繋がり」です。

人間が「孤独」だからこそ、人と人の繋がりが幸せのキーワードになります。結論としては、「人と繋がりの多くある人が、人と繋がりのあんまり無い人より、幸福度が高いそうです。」—-これは私の勝手な解釈ではなく、(アメリカで)大規模且つ長期間の科学研究調査から示されたデータです。(すみませんが、研究や調査のデータを元から話すことが苦手で省略します。)

家族や友人、会社や地域など知り合いの間は言うまでもなく「繋がり」ですが、ここではそれに限る話ではありません。行きつけのお店に顔見知りの店員さんに笑顔で挨拶をしてみることも、電車やバスに乗る時にヘルプの必要な人に声をかけてみることも、マンションやビルの掃除員やガードマンの顔を見て笑顔で「ありがとうございます」と言ってみても・・・このようなケース。ほんの少し時間しかかかりませんが、ほんの少しの繋がりしかありませんが、結果として実は相手に影響を与えるより、自分の幸福度が上がります。

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私の場合、元々そのようなことに抵抗がなく、調子がいい時に(余裕がある時に)やっていました。Well-Beingを学んだ後、もっと意識的にやってみたら、本当に気持ちがいいです。

相手と友だちになりたい?相手に「自分はいい人だ」と見せかけたい?—そういう目的性のある行為ではありません。ただ、ほんの少しだけ足を止めて、ほんの少し話をかけてみる。

ほんの少しの繋がりで、大きなハッピーになるから。

情の貯金

情とは人間関係の絆のようなもの。ここで話したいのは仕事の人間関係ではなく、プライベートの方。友情も愛情も。友達と、恋人と、家族と。

学生時代の友人との友情はまだ厚いままですか、それとももう薄くなっちゃったのですか。遠距離恋愛の恋人とラブラブに保てますか、それとも冷めてしまうんですか。別居中の家族と、まだお互い心と心が繋がっていますか、それとも心の距離が離れてしまいますか。

どっちになるかは、お互いがその「情」に貯金するかしないかです。昔仲良かった頃はたくさんの情の貯金があったとしても、時間とともに減ってしまいます。なぜかというと、情の貯金を消費してしまうのは、時間です。

昔の「貯めたお金」が時間に消費されてしまうから、友情や愛情をキープか増やしたいならば、常に新しく貯金しないといけません。

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あなたも、「情の貯金」をしていますか。

内省の時間 -with Aroma

内省の時間とは、自分を観察・反省する時間です。外見ではなく、脳の中・心の中をスキャンして、自分に向き合うこと。私には欠かせない日々のルーティンです。

それと違ってメディテーション(瞑想)は脳を休ませる時間だと理解しています。以前の投稿で自分時間のいろんな使い方を混同して書いたものですが<Frankincense -心の声を聴いてあげていますか>、瞑想の時間でも内省の時間でも、私はフランキンセンスをよく使います。

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フランキンセンスは乳香樹(ニュウコウジュ)の樹脂から水蒸気蒸留法で抽出されるエッセンシャルオイルで、強壮作用、抗感染/抗菌作用、収れん作用、鎮けい作用、(呼吸系の)鎮痛作用などがあります。

樹脂なので独特な匂いで、好き嫌いに分かれると思いますが、私はすごく気に入っています。スキンケアにもブレンドして使いますし、瞑想や内省の時間にも習慣的に使っています。呼吸が深くなり、気持ちが落ち着きます。

私にとっては思考の時間も、思考停止の時間も、フランキンセンスって有り難いです。

五感を喜ばせよう

私の家の近くに木がたくさんあって、そこに毎年夏になると、蝉の鳴き声が7月下旬ごろ鳴き始め、それから1ヶ月ほどウイーウイージリジリの鳴き声が聞こえます。あ、夏が来たか、夏が終わりかと、一年又一年、蝉も教えてくれます。

こうやって自然の音を聴くのが好きです。自然の音、匂い、色彩、肌の感触...それぞれ季節の風の匂い、太陽の匂い、雨の匂い、雪の匂い、すべてジョイフルで、ああ!生きてる!その喜びを感じます。

今回の投稿は日記ではありません。久しぶりの「漢方養生」の話です。

漢方養生は薬膳のイメージが強いかもしれませんが、「食養生」以外に、様々な養生法があります。「自然に触れて、五感を喜ばせること」も、「休養生」法の一つです。

「休養生」とは、休息と活動のバランスを意識して生命を養うことです。

例えば、以前の投稿で<ベルガモットとの朝活>に書いたように、初夏の早朝に新緑と小鳥の囀りを楽しんでいたことも。例えば盛夏の夜に蝉の鳴き声を聴き、月を眺め、今日も一日お疲れ様~と微笑んだことも。今なら雨の匂い、涼しい風、夜になると虫の鳴き声・・・自然からの秋のお知らせだ。このように、五感で自然を感じる=今この瞬間に生きていることを感じる。

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あなたは?目・耳・頭が休まらず活動しすぎていませんか。たまに自然に触れながら何も考えずただただ五感を喜ばせよう。ぼーっとするだけでもいいんです。それはサボりではなく「休養生」です。

取捨

郵便ポストから取り出した郵便物を一見で仕分けして、しかもエレベータに乗っている時間を使って、家に入ったら必要ではないチラシや冊子をすぐにゴミ箱に捨てます。

そのように、皆さんも無意識的に要るものと要らないものを仕分けしているでしょうか。要る物なら残す、要らない物なら捨てる。「取」と「捨」です。

この「取捨」という選択行為は、”物”に限りなく、”時間”にも使っています。

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一日24時間はみんな平等にあります。時間をどう使うかは好き嫌い関係なく、決めなければいけません。仕事に拘束される時間は8時間だとしたら、その8時間に家族に会えませんし、遊ぶ時間もありません。他の活動に割く時間を「捨てる」前提で、仕事を「取る」ことになります。

自由時間もそうです。例えば一日仕事8時間の人は残り16時間があります。16時間を睡眠、運動、読書、娯楽などどう配分するかも「取ること」と「捨てること」が常に同時進行です。

「取る」ことと同時に、「捨てる」ことを覚悟していますか。

魚与熊掌不可兼得

「やりたいことがたくさんあるのに、時間が足りない」と悩んだことがありますか。限られる人生に、あれもこれも欲しい、あれもこれもしたい、行きたい食べたい・・・欲と言ってもいい、目標と言ってもいい、どれも捨てがたい。

そんな悩みを少し減らすために役に立てる一つ中国のことわざを紹介させていただきます。

魚与熊掌不可兼得

(2022/12/12再編集)「魚与熊掌不可兼得」 (yu yu xiong zhang bu ke jian de)を日本語に直訳すると、「魚(海の幸)と熊の手(山の珍味)を同時に手に入ることができない」。

日本語の「二兎を追う者は一兎をも得ず」と意味が近いです。
欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、結局はどちらも失敗することのたとえ。 

例えば、ワーママ(ワーキングマザー)たちは、仕事と家庭の両立が大変難しいです。本人の努力が言うまでもなく、周囲からのサポートも不可欠です。すべてを完璧にやりこなそうとすると、余裕がなくなって心身の不調を招くこともあります。

でも、どうしても魚(海の幸)も熊の手(山の珍味)も欲しかったらどうすればいいでしょう。

時間管理

魚と熊の手どちらも捨てがたいなら、時間とエネルギーの配分が非常に重要です。完璧主義は続けられないので、優先順位を意識した上で時間の使い方を工夫しなければいけません。自分の欲求と能力(体力・智力・精神力)のバランスを見て「良い加減」に行動しょましょう。

筆者自身も「魚与熊掌」どちらも捨てがたく、完璧主義っぽいワーママでした。ストレスと苦闘の日々から脱出したくて、タイムマネジメントスキルやウェルビーイングの学問を学んで実践し続けてきました。よかったら下記関連投稿も合わせてご参考ください。

関連投稿

時間の使い方を考える》(まとめ)
時間がないじゃない
取捨
枠を確保する
最も大事な2割
アンバランス
Desire

大切な友

自慢ではないですが、私は小さい頃から友達作りに困ったことがなかった。群れるのが好きではない性格ですが、いつも遊んでくれるくれる友人の存在が居て、敵は一人も居ないぐらいでした。大人になってもいつの間にか八方美人(客観的見て、性格面)になり、国境を超えて何度引っ越ししても、友達が絶えないぐらいでした。

自己分析してみたら、一人っ子だからケンカに慣れてなくて、集団や組織に入っても、無意識的にケンカを避けてきたからです。基本的に人と議論する必要も意味もないと考えているから、他者とぶつけ合うまでしても近づけていく努力はほぼしないまま、自ら見えない壁を建てて、離れていく傾向でした。知らず知らず(精神面で)自分の世界に一人ぼっちになったりしてね…

それでも私の周りは友達がずっと居ます。色んな種類の。ガールズトーク出来る友達、仕事の話出来る友達、趣味ごとに(趣味が多すぎるからかも?)話し合える友達、グルメハンティングの友達…

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ところが、気づいたら、どの友達の前でも、キラキラ幸せで笑顔の自分しか見せていなかった。「守られる存在」より、「守ってあげる存在」の方が格好いいと無意識的に思っているからかもしれません。弱い自分を隠して、強い一面しか見せられない長い年月に、年上の友達にも、堂々と”姉御肌”(?)キャラになってしまいました。

それはそれで自分はかなり楽しんでいますが、泣いている時に自分の情けない姿を見せられる友人は、一人ぐらい居るかもしません。もちろんすべての落ち込んでいる時ではありませんが、たまにだけ、弱い時に、何気なく彼女に連絡しちゃうんです。

彼女は、「いつも、いつでも、ここに居るよ」と優しく声をかけてくれます。

そういう友は、大切だ。