清明時節雨纷纷
杜牧
路上行人欲断魂
小さい時に習った漢詩ですが、今思うとゾッとする悲しい雰囲気が描写されていますね。
今日は清明節です。中国では故人を偲ぶ、お墓参りの日です。日本の「春の彼岸」と同じようなことでしょう。
私は長く故郷を離れているので、お墓参りした記憶も数回しかありません。親しい人との死別の経験は、子どもの時に祖父母が亡くなった時ぐらいです。
大人になって愛の深さと重さを知った今は、「死別」はきっととんでもないほど辛いことだろう。詩の中の「欲断魂」というのは、「魂が体を離れるほど」の辛い感情を表しています。日本語の「断腸の思い」のような意味合いです。
大人になってから、私はまだ愛する人と死別した経験がありませんが、想像するだけで悲しくなります。

清明節の今日、「断魂」するほどの辛さをまだ知らない私は、幸せ者です。
私の愛する人が元気に生きていてくれて、ありがとう。