心地の良い香りを嗅ぐと、リフレッシュ効果や心の安らぎを得られる経験はたくさんありましたが、どうしてそんなに効果があるとは、アロマテラピーの勉強を始まる前に、私も半信半疑でした。
精油の扱い方やアロマテラピーの専門知識を勉強したら、こんなに素晴らしい精油を、もっと早く知ればよかった~と思いました。それからパワフルな精油が、私の「相棒」になり、日々の生活に大変役に立ってくれています。
精油の不思議な力をテーマにする話を数回分けて簡単に伝えたいと思います。今日は精油が体に作用するメカニズムの話です。
精油は、植物の有効成分を抽出した天然の芳香物質です。「油」の文字からオイルだと思われがちですが、油脂とは全く別物です。天然の化学物質が数十から数百種も集まってできた有機化合物です。
精油が心や身体に作用するルートは、主に三つあります。
1.嗅覚のルート
香りの成分の情報が電気信号に置き換えられて脳の大脳辺縁系にダイレクトに達します。大脳辺縁系は感情や本能の他、記憶と密接に関係しています。さらに大脳辺縁系から視床下部へ伝えられます。視床下部は自律神経や内分泌系、免疫系をコントロールする司令塔の役割を担っています。香りを嗅ぐと記憶がよみがえったり、感情が沸き上がったりするのも、自律神経が整ったり、免疫力が高まったりするのも、主に精油がこのルートからの作用です。
2.肺から血液へ
呼吸をして肺に入った成分は肺胞という器官の粘膜から血液に入り、体内の組織に影響を与えます。たんの出すぎを抑える、咳を鎮めるとった効果が、精油の成分が気管支から肺へ入る際に作用したものです。ちなみに、必要がなくなった分子は腎臓に濾過され、尿として排出されます。
3.皮膚から血液、リンパへ
皮膚の表皮は、細菌などの異物の侵入を防ぐバリア機能を持っていますが、精油の成分は親油性で、かつ分子の構造がとても小さい為、そのバリアを通り抜けて真皮にまで到達します。精油の成分が肌に潤いを与えるなどの作用があるだけでなく、さらに毛細血管に浸透し、血液やリンパに入って全身に駆け巡り、各器官に作用していきます。
それでは、精油はこの三つのルートにより、体へも、肌へも、心へも作用していきます。精油の成分は具体的にどういう作用があるかについて、続いて《精油の不思議な力②》でお話しします。精油にご興味を湧いた方、今後の投稿を楽しみにしていてくださいね^^